ももクロSP! 3rd『AMARANTHUS』と4th『白金の夜明け』で、ももクロは現代のビートルズになった。 | エンタメNEXT - アイドル情報総合ニュースサイト
アルバムを聴く前、この連載のスタッフは「ももクロのニューアルバムは日本の『サージェント・ペパー』だ」と語っていた。ボクもその言葉に激しく同意します。この2枚はアイドルの作品ではなく、アーティストの作品といっても過言ではない。いや、むしろアーティストの作品だと思う。ももクロは、この2枚で完全にアイドルを超えてしまった。 ...

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とりあえず今回も流行りモノに乗ってみよう(笑)、と言う事で巷の一部で話題になってるマーティ・フリードマンのももクロ評について。
まあ、まず前提として欧米人の賛辞は話半分で聴くべきだという事。
基本的には大げさに言うのが基本だからね、褒める時は徹底的に褒めるというのが欧米流(もちろん例外はあるけど)だからね。
あと、マーティ・フリードマンは基本的にアイドルや日本の歌手に対しては評価が甘いということを頭に入れた上で読むべきでしょうね。
それにマーティ・フリードマンって頭のいい人なので自分がどう見られてるかもある程度判っていて、外人からというか、欧米文化と比べてって書き方をすることが多いですね。

さて、それを頭に入れた上でリンク先を読んで欲しいですね。
まあ、基本的には褒めてる訳です。
自分がいま製作中のアルバムにまで影響を与えたというほどだからかなり誉めてるのは間違いないでしょうね。
まあ、自分も今回の『AMARANTHUS』と『白金の夜明け』は名盤と言っても良いぐらい良く出来てると思います。
少なくとも今年のアイドル界でNo.1のアルバムと言っていいかも知れないと思ってます。

ネットで話題になってるのは以下の2つの部分でしょうね。
後の時代から振り返ったときに、この2枚のアルバムは2010年代のJ-POPの名盤になると思う。まさにゲーム・チェンジャー。ここから日本のJ-POPの歴史が変わる……そう断言してもいいくらいです

まあ、そう簡単に日本のJ-POPの歴史や世界が変わらないことはこの間、このブログに迷い込んだコメント主にも言ったんだけどね。
こればかりは地道に実績を重ねて言って、後から観た時にあの時がきっかけだったねと判る時が来るのです。
まあ、急に世界がひっくり返ることはなく、あとになってきっかけを知るってことでしょう。
個人的には歴史が変わるという表現よりも広がるって言う方がしっくりくるかなぁ。
かつてビートルズは『ラバーソウル』(1965年)や『リボルバー』(1966年)、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年)といったアルバムで、自分たちのイメージを刷新し、新しい音楽を切り開いていった。それを同じことを、今、ももクロはやっている最中なんだと思う。『4人はアイドル』だったビートルズが、アーティストに変貌していったようにね。

まあ、マーティ・フリードマンの賛辞を抜きにして冷静に読めば別にももクロはビートルズ並に凄いとか、ビートルズを超えたなんて一言も言ってないんですね。
基本的にはビートルズと同じ様な道を歩いてるって事を言ってるだけなんですね。
ビートルズは初期から解散まで常に音楽的にも外見も変わり続けていました。

ももクロも変わり続けています。
考えて見るとももクロって実は「アイドル」ってものを一番上手く「利用」してるアイドルなのかも知れません。
通常の「アイドル」の枠から出ないアイドルは所詮、アイドルファンにしか相手にされない。
世間やアイドルファンが考えてる以上に実は純粋なアクティブなアイドルファンて少ない。
いわゆるブレイクするためには結局のところアイドルファン以外を捕まえる必要がある訳です。

例えばBABYMETALはアイドルファン以外にMETALファンや新しい物好きを捉えることに成功した。
しかし、日本のMETALファンはアイドルファンよりも少ない状況なので基本的には海外にそのファンを広げないと先細りになる運命なんですね。
BABYMETALの海外進出は異論はあるかも知れないけど成功してると思いますよ。
ただ、国内のBABYMETALファンがアイドルではない、BABYMETALはアイドルじゃない、ヘビーメタルだと言えば言うほど、海外にファンは居ても日本のファンは増えないというドーナツ化現象を起こし始めるんじゃないかなぁ。

ももクロの欧米進出に関しては個人的にはあまり期待はしていません。
まあ、Youtubeなどでアンテナを高く張ってるような層にある程度、需要があるだろうからある程度は形になる程度の客を集める事は可能だと思うけど商売になるような客は難しいでしょうね。
まず、欧米にはアイドルってカワイイって文化は最近になって広まってる様な気がしてるけど、実際には文化としては定着していなくてマニアのモノであって「セクシー」である事の価値がほうが断然高い文化において日本のアイドルは一般層には受けないでしょう。
では、なぜBABYMETALは受けて居るのか?
それはヘビーメタルとカワイイというマイナーな価値観同士が相性が良かったって事なんでしょう。
しかし、マイナー✕マイナーではメジャーにはならないでしょうね。
BABYMETALがメジャーになるためにはそれこそ変化が必要になるだろうけど、ヘビーメタルと言うジャンルは変化をあまり容認しない文化だから、そうなるとBABYMETALの根底を揺るがしかねないのでこれからこれから先が大変そうですね。

ももクロの中国でのイベントへの出演が決まりました。
よく判りませんが日本でいうニコニコ動画みたいなサイトのイベント(ニコニコ超会議みたいなもの?)らしいですね。
まあ、とりあえずは挨拶代わりというか、どんなものか確認に行くって感じなんでしょうね。
ただ、反日など不安要因もありますが当たれば大きな市場だし、欧米に比べれば文化的にアイドルは受け入れやすいでしょうね。
ただ、SNH48等を観てるとのれんだけ取られてあまり日本のコントロール化に無かったりしてなかなか一筋縄ではいかない市場の様でもありますね。
それでも欧米よりもこちらのほうがももクロには可能性があるように個人的には感じています。

有安杏果おっと話がそれすぎましたね(笑)。
ももクロは変わり続けてるって話でしたね。
『AMARANTHUS』と『白金の夜明け』は本当に多様な曲が集まっています。
作家陣で有名なところとして、前山田健一、清竜人、さだまさし、中島みゆき、やくしまるえつこ、KISS、Revo、堂本剛といった多彩な顔ぶれと言うか滅茶苦茶な人選(そして豪華)にも関わらず、ちゃんと2枚のアルバムごとのテーマに沿っている、もちろん捨て曲なんてない。
多分、アーティストと呼ばれる人達の場合、ここまでバラエティに飛んだ内容にしてしまうとファンから不満が出るでしょう。
しかし「アイドル」であればもともと音楽のジャンルではない「アイドル」という肩書がむしろ自由になれる。
今のももクロの位置はある意味音楽的には一番自由な位置に居るのかも知れません。

マーティ・フリードマンはももクロをビートルズになぞらえて書きながらビートルズはアーティストに変貌していったと言っているけど、ももクロはアーティストになるんじゃなく、アイドルの定義を広げて居るんだと思います。
なんでも演るのがアイドルでなんでも出来るのがアイドル。
時に「アイドル」をはみ出しながら拡張していくのがももクロなんだと思います。