10月から求人年齢制限禁止 中高年は救われるのか


まあ、これで何が変わるって事はないでしょうね。
本気でやる気があるのなら履歴書の欄から年齢や顔写真を廃止するべきでしょう。
英文レジメなら書かないのに日本語の履歴書であれば写真や年齢が必要なのは日本企業の不思議な所ですね。
中長期的には改善するというけれど実際の所、中長期って何年ぐらい?
改善する頃には中高年フリーターは高齢フリーターになっているでしょうね。

人手不足だから中高年を雇うようになるっていうのはあまりにも楽観視しすぎじゃない?
雇用先が都市部から地方にスライドして若年層を雇用しようとするんじゃない?
もしくは外国人を雇用するとか…。
最悪、雇用元自体を中国とかに移すって事も十分ありえる。

NHKスペシャルでやっていたけどホワイトカラーである経理、人事や総務の仕事も中国に移す企業が出ているそうじゃん。
企業って言うのは世間知らずで体力のある労働力を好む訳です。
あーだ、こーだいう中高年なんて雇いたくない訳ですよ。
いや、中高年には経験があるなんて事を思ってるおっさんたちもいるようですが甘い。
企業は経験なんて求めていない。
むしろ、経験なんてものを駆逐しようとしている。
取替えが困難な労働力なんて企業からみれば厄介なだけなんです。
企業は経験をマニュアル化したがっています。
マニュアル化できれば労働力の取替えが出来るからです。
実際、NHKスペシャルでやっていたミスター総務さんの仕事はあっという間に中国人にとって変わられてしまいました。
個人情報保護の勉強なんてやっていましたがあんな初歩の個人情報保護の資格なんてとっても中高年の仕事にはプラスにはならない。
ISOとか扱えるレベルでないと意味ないでしょう。
実際、最終的にはミスター総務さんは営業に飛ばされていました。
長年勤めていた部署から営業って典型的なリストラパターンですよね。

じゃあ、どうするかって?
要するに企業にそれを求めても無駄って事。
企業って利益と会社の繁栄しか考えない物なのだから。

結局のところ国が(法律が)決めるしかないんですよ。
ちゃんと厳格さと強制力を伴って。

しかし、労働関係の法律ほど厳格さもなければ、強制力の伴わない物はない訳で今回の改正も相変わらずなのです。

サービス残業を強制したら禁固1年執行猶予なしぐらいの事をしないと絵に描いた餅がまた増えるだけなのです。

少子化の今、中高年の労働問題をちゃんと国がやらないとこの国はゆっくりと滅びの道を歩むでしょう。
長期的に滅ぶならまだしも中長期で滅んだりして(笑)。

参考:NHKスペシャル「人事も経理も中国へ」

引用:
経済アナリストで日本人材紹介事業協会の理事でもある森永卓郎さんは、ネット上のコラム「構造改革をどう生きるか」(8月27日)の中で、改正法施行に期待感を示している。

企業側は若い人が欲しい場合でも中高年の応募に対応せねばならない。その状態が続くうちに「試しに」採用する企業が出始め、それが「なんだ、できるじゃないか」という人材評価の「変化」へつながる可能性が「極めて高い」。そして「年齢差別の意識」がなくなり「中高年がもう少し軽やかに転職できるような時代」になれば「減給、降格人事」などの「会社の暴走」もかなり食い止められるーーこんな明るい展望を示している。

中長期的には採用される年齢層は徐々に広がる
転職情報サイト「DODA(デューダ)」などで知られる総合人材サービス「インテリジェンス」(東京)は、短期的には変化なしだが、中長期的には採用される年齢層は徐々に広がると見る。当面は、企業側も従来必要としていた年齢層を広げる気はなく、求人側も過去の「実績」を見切った上で応募することになりそうだ。書類上、年齢制限は書いていません、といった程度に過ぎないという訳だ。すでに「対策」を取り始めている企業もある。例えば若い層を採用したい場合、オフィスで若い人だけが働いている写真を募集欄に掲載し、年齢制限は記載していないものの「暗に」若い層を募集しているといったアピールだ。

しかし、担当者は長期的には採用される年齢層は広がると予測している。理由は景気回復による人手不足だ。特定の年齢層の採用にこだわっていては、人手確保が困難になる企業が出てくる。そこに年齢制限の原則禁止に伴い多用な年齢層の応募者が企業を訪れ、採用年齢層の拡大に一役買うというシナリオだ。