「あまちゃん」は史上最高の朝ドラ!? なんてったって「テレビ的」なのだ(水島宏明) - 個人 - Yahoo!ニュース
北三陸で「潮騒のメモリー」を歌う鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)のシーンを繰り返し見ている。 それにしても「三途の川の」を「三代前からの」に変容するとは良い意味で視聴者の期待を裏切った。  何度見ても良い。 何度見ても泣ける。 まるで牛の反芻のように見ているが、本当に最後の最後まで引っ張られる。鈴鹿ひろ美が元の歌詞「三途の川のマーメイド」(なんてふざけた歌詞だ!)を変えて、夏、春子、アキの3世代の女性たちへ捧げる歌に仕立て直した。 ...

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3回めのあまちゃんの鈴鹿ひろ美が「潮騒のメモリー」を歌う回の話。
もう、ブログじゃなくてTwitterかよって回数ですね(笑)。

なぜ3回も書こうと思ったかというと、色々なTwitterとかこの回の事を書いてる物で、春子が太巻に語った推理をそのまま信じてる人が結構多いからなんです。
まあ、ドラマの中の事に真実なんて無いんだけど、自分なりの推理を話してみたい。
多分、春子の推理は間違っていると思う。

この前のエントリーの追記でもちょっと書いたんだけどこのドラマはある意味、春子の生霊を成仏させる為の話でもあるって書いたけど、ここで重要なのは春子ではなく、春子の生霊って部分。
社長になった春子ではなく、若い頃の春子の生霊なんですね。

そして若い頃の春子の生霊の思い(無念?)はやっぱりアイドルとしてステージに立ちたいだったと思うのです。
鈴鹿ひろ美が実は音痴ではなく、実は女優として歌手はやりたくなかったから、ワザと下手に歌っていたのではと春子が推理していましたがそれだと辻褄が合わない部分があるのです。
北三陸鉄道の駅で赤ん坊に団子三兄弟を歌うシーンがあるんですが、そこでは地獄の様な歌声と言われて居ました。
そこでワザと下手に歌う必要はまったくないんですね。
やっぱり、基本鈴鹿ひろ実は音痴なんだと思います。

では、なぜ本番で鈴鹿ひろ美は上手く歌えたんでしょうか?
それは彼女が女優だったからと言うのはあまりにもご都合主義でしょうか…。

彼女が北三陸に来てからはなぜか、主人公の家の元々は春子の部屋に寝泊まりし始めます。
あの部屋はあまちゃんのドラマのなかでは、ある意味春子が家出をしてから時が止まった部屋なんですね。
そしてそこにあるのはアイドルになりたかった春子の痕跡。
さらに、北三陸を歩きまわって潮騒のメモリーの歌詞を確かめてる描写もありました。

あれは、女優鈴鹿ひろ美が春子を演じるための準備だったのではないかと思います。
春子になりきることで春子と同じ歌唱力を手にいれる女優ならではのテレビ的ウルトラC的な技なんじゃないかと思うのです。

つまり、あまカフェのステージで歌っていたのは鈴鹿ひろ美であり、鈴鹿ひろ美が演じる春子だったのではないでしょうか。
鈴鹿ひろ美が春子としてステージで歌うことにより、若かった頃の春子の生霊が目的を達する事が出来たので成仏出来たのでは無いでしょうか。

録音スタジオで春子が影武者(落ち武者じゃない)である事が判り、春子と鈴鹿ひろ美が和解するシーンが前にありましたがあれはあくまでも今の春子が鈴鹿ひろ美と和解するシーンであり、若い頃の春子の無念はあのシーンでは晴らされてはいなかったんですね。

そして、春子が太巻に推理を語ったあとに春子が鈴鹿ひろ美を観てプロだと関心するシーンがあるんだけど、その感心させる所が鈴鹿ひろ美の女優力じゃないかと思うのです。
まあ、ご都合主義的な解釈だけど間違っていないように思います。

潮騒のメモリーそれと、確かメガネ会計ババアの人が三途の川のマーメードって歌う所を三代前のマーメードって歌うシーンの所で最初から決めてたんだべというシーンがあるんだけどこれも間違いだと思います。
たしか、美保純が演じる美寿々だった思うけど三途の川のマーメードの代わりの歌詞を海女たちに聞いた時に、三段腹のマーメードって言ったのがヒントになったはずです。

あと、これは結構最初の方から言われていたけどマーメード、つまり人魚姫は声を魔法で奪われる話なんですねぇ。
つまり声を奪われた春子を暗示してる歌なんですねぇ。
いやぁ、作りこんでる脚本だよねぇ。

それで最後に前回のエントリーで書いたけどこの物語にはもうひとつ成仏していない思いがまだ残ってる様におもいます。
それはユイちゃんの東京への思い。

確かに東京ではなく地元でローカルアイドルとしてやって行くという決意を語ったシーンがあり、それで本人も周りも納得した形になってるけど、「東京へ」の思いはまだ成仏していないような気がするんだよね。
あと2回しかないので果たしてそこは描かれるかどうか判らないけど、やっぱり成仏していないような気がするのは私だけでしょうか…。